研究内容

ディジタルフィルタ

  ディジタルフィルタは、ディジタル信号を処理する回路であり、通信・計測・医療など幅広い分野で利用されています。主にノイズ除去や目的音抽出などに用いられています。

FIRフィルタ

  私はディジタルフィルタの一つであるFIRフィルタの設計を行っています。FIRフィルタは以下の回路図で構成されます。

  FIRフィルタの利点として、絶対安定(発散しない)・完全直線位相特性を実現可能(波形が歪まない)があります。しかしフィルタの性能を上げるためには、多数の乗算器が必要であり、回路規模が増大する傾向にあります。回路規模の増大は、ハードウェアで実装する際に、発熱や計算時間の増大につながります。

FIRフィルタ設計

  FIRフィルタ設計とは、以下の図に示す所望特性(赤線)とフィルタの振幅特性(青線)を近似する最適な”フィルタ係数”と呼ばれるパラメータを決定することです。

私の研究

  私の研究は、フィルタ係数に「CSD(Canonic Signed Digit)表現」を用いて乗算器内部の回路規模を削減することで、全体の回路規模を削減したFIRフィルタ設計を行っています。 また”0-1PSO(Particle Swarm Optimization)”というヒューリスティック解法を用いてフィルタ係数の決定をしています。