研究内容


マイクロホンアレーによる複数音源追尾



  マイクロホンアレーには, マイクロホンだけでなく, マルチチャネルのAD変換機,  アンプなど, 周辺機器が必要となります. これらのシステムは非常に高価で, 容易に利用することはできません. 2マイクロホンによる音源追尾では, 汎用PCに搭載された音響インタフェースを用いることで 容易に実現可能です.

 これに対して, 近年, 従来よりも遥かに安価なマイクロホンアレーを搭載したデバイスとして Kinect(Microsoft)が登場しました. Kinectには下図のように4つのマイクロホンによるマイクロホンアレーが搭載されています.



  Kinectに搭載されるマイクロホンは小規模かつ不等間隔に配置されています. そのため, 小規模でも高精度かつ, 不等間隔アレーに適応可能な手法が必要です. さらに, マイクロホン数が4つでも, 実時間動作ために低演算量であることが求められます. これらの課題を解決するために現在研究を行っております.


  現在, Kinectを用いて実装まで行い, 実時間で複数音源追尾が可能であることを 確認しています. 下図は検討手法で用いているヒストグラムです.


  破線が音源方向の真値で, 話者が発話しているときだけ表示しています. 音源が移動していますが, ヒストグラムを逐次更新することで, 音源方向を追従できています.